院長インタビュー

歯周病治療を中心とした包括的な治療で、印西市周辺の幅広い年齢層の患者さんの健康を守る

歯周病は全身の健康に関係している

歯周病は全身の健康に関係している

~患者さんの主たる治療や年齢層を教えてください。

当院は1歳から90歳までの幅広い年代の方にいらしていただいています。その中でも当院の特徴として私自身が歯周病専門医であることもあり、50~60代の方々が歯周病治療を目的に多くいらっしゃっています。その際にご希望でしたら、補綴物の交換や専門的な歯周外科手術も行っています。また、患者さんのご紹介、またはお子さんとその親御さんが一緒に来院されることが多いのも当院の特徴の一つです。お子さんにはむし歯予防の重要性をお話し、ブラッシング指導、口腔清掃、歯ならびのチェックなどを行っています。30~40代の方は、初期の歯周病を発症していることが多いため、歯周病治療で歯ぐきを健康にし、その状態の維持が全身の健康に繋がることをお伝えしています。そして、むし歯と歯周病治療をそれぞれ数回行った後、メインテナンスに移行しています。基本的に、これらの治療は健康保険内で行っています。

鈴木一成院長

鈴木一成院長

~基礎疾患(高血圧症・糖尿病など)を抱えている患者さんの治療において、どのような点に注意していますか?

こちらからかかりつけ医の方に手紙をお送りし、注意事項などを確認した上で治療を進めています。糖尿病は歯周病と非常に関連深いですが、このことを知らない患者さんもいらっしゃいますから、わかりやすい説明を心がけています。また、高血圧の患者さんの場合は、特に麻酔に気をつけています。診診連携はもちろんのこと、当院ではカウンセリングに重点を置いています。

~歯周病は患者さんに理解をしてもらうまで時間のかかる疾患ですが、貴院ではどのような動機付け、説明を行っていますか?

抜歯の主な原因

抜歯の主な原因

最近はメディアの影響で以前より歯周病という言葉自体は認知されており、心配になって来院される方は増えてはいますが、ご自身が歯周病だと認識している方はあまり多くいらっしゃいません。ですから、同意していただいた上で、全ての患者さんにお口の中の写真撮影、歯周病の検査やレントゲン撮影を行います。そして、歯周病が発症する流れをアニメーションや画像を用いてわかりやすく説明し、検査結果をもとに患者さんのお口の中の状態をお伝えしています。治療に入った後でも、治療説明は毎回欠かさず行っています。患者さんがご自身の状態をきちんと理解し、治療に対して納得していただくことが大切であると考えています。

~30~40代の方で軽度の歯周病・歯肉炎にかかっている方はどのくらいいますか?

6割ぐらいはいらっしゃると思いますが、それを自覚している方は1~2割になります。

~50~60代の方でしたら、歯周病・歯肉炎にかかっている方はどのくらいいますか?

7~8割の方は歯周病が進行している部位がありますが、自覚している方は中年の方と同じで1~2割です。

治療に関してわかりやすく説明します。

治療に関してわかりやすく説明します。

~インプラントと入れ歯の患者さんへの提案の基準を教えてください。

入れ歯と比べてインプラントの方が患者さんにとってメリットが高い治療ですが、インプラントは急ぐ処置ではありません。インプラントとはどのような治療で、時間のかかる処置であることなどを説明します。説明を聞いて、迷われている方には無理にインプラントをすすめたりはせずに、まずは入れ歯をおすすめしています。入れ歯を入れた後は継続的なメインテナンスを行い、経過状態を見ます。それで不具合やご希望があるようでしたら、インプラント治療を提案しています。
また、入れ歯の場合は残存歯の状態が悪い、もしくは歯周病にかかっている場合は、そこにバネの力がかかり天然歯を悪くしてしまう可能性があります。そのようなリスクをお持ちの方にもインプラントのメリット・デメリットを説明しています。むやみに急がず、一つひとつの治療を確実に行うことを基本としています。

安心・安全な治療を提供しています。

安心・安全な治療を提供しています。

~歯周病がある場合、ある程度改善されるまでインプラント治療は行わないのでしょうか?

そうですね。基本的には歯周病をお持ちの方の場合、歯周病治療が終わってからインプラント治療を行っています。なぜなら、歯周病治療をしないで、インプラント処置を行った場合は、その後インプラント周囲炎というインプラントの歯周病のような状態になる割合が高いことが明らかになっているからです。また、喫煙されている方は基本的にインプラントはおすすめしていません。

~貴院のインプラント治療の保証制度について教えてください。

当院ではフィクスチャーという土台が10年間、上部構造が5年間の保証期間を設けています。インプラントは時間と費用がかかってしまう治療ですから、それを行うということは、その患者さんを一生診ることだと思っています。

定期的なメインテナンスで歯を守る

定期的なメインテナンスで歯を守る

~歯科衛生士による予防処置の流れを教えてください。

当院の歯科衛生士は担当制で、治療の時から患者さんについています。ですから、患者さん一人ひとりのリスクやどのようなブラッシングをしているか、今後悪化しそうな場所などを把握しているため、むし歯になりやすい方や歯周病が進行している方への適切なアドバイスが可能です。
もちろん、私も患者さんの健康状態は歯科衛生士と共有し、頭に入れています。

~開業されて1年が経ちますが、開業当初と現在を比べて患者さんのお口の中に対する意識の変化は感じますか?

はい。例えば、むし歯や歯周病は予防できることは開院当初からお伝えしているので、メインテナンスの重要性を理解している患者さんは非常に増えたと思います。

~患者さんとのコミュニケーションで心がけていることを教えてください。

きちんと時間を取って患者さんの健康状態をわかりやすくお伝えするよう努めています。また、リラックスして治療を受けていただくために、スタッフのゆとりある対応を心がけています。

~スタッフ教育で注意していることはございますか。

できるだけスタッフが働きやすい環境をつくることを意識しています。また、私自身でスタッフ勉強会を開き、きめ細かい指導を行っています。さらに、朝礼でスタッフ全員が患者さんの情報を共有しています。

~患者さんにメインテナンスを継続的に通うモチベーションを維持してもらうために気をつけていることはありますか?

患者さんの口腔内にむし歯がなく、歯周病にかかっていない状態を維持し、一人ひとりに合った歯科医院専売の歯ブラシを提供しています。さらに、メインテナンスに移る前にリスク診断を行い、歯周病のリスクや歯ぎしり、かみ合わせ、不良補綴物の有無のチェックをし、場合によっては処置をしています。

皆さんのご来院をお待ちしております。

皆さんのご来院をお待ちしております。

~消毒・滅菌などの感染予防対策で気をつけていることを教えてください。

当院には通常の滅菌機に加えてハンドピース専用の滅菌器があり、お口の中に入れるものは可能な限り滅菌する体制が整っています。また、使い捨てにできるものはグローブなど全てディスポーザブル製品を使用しています。

「ここに来てよかった」と言っていただくために

「ここに来てよかった」と言っていただくために

~歯科大の学びや勤務医時代の経験で、現在の臨床に活かしていることはございますか?

大学で学んだ歯周病の専門的な治療の知識は今でも活きています。勤務医時代はメインテナンスを重視している医院に勤めていたため、患者さんにメインテナンスの重要性をお伝えし、それを継続していく当院の診療の流れに活かされていると思います。

~臨床現場で喜びを感じるのはどのような時ですか?

治療が無事に終わって、患者さんに喜んでいただいた時ですね。また、歯周病治療は時間のかかる治療ですから、何年か経ってメインテナンスに移行した際に、「ここに来てよかった」と言っていただいた時は、この仕事のやりがいを感じます。

一緒にお口の健康を守り続けましょう。

一緒にお口の健康を守り続けましょう。